セミナーなどに参加した時、最後に主催者からアンケート記入を頼まれますが、あれって、主催者はどう役立てているんでしょうか?

前回参加した異業種交流会でのアンケート項目は、下記のようなものでした。
① 学んだこと、経営に生かしたいこと
・ 大変参考になった
・ 参考になった
・ どちらともいえない
・ あまり参考にならなかった
・ 感想自由記入;

② その他、全体を通しての感想・意見・要望
・ 感想自由記入;

③ 次回受講してみたいセミナーは?
・ 自由記入;

そして後日その集計結果が送られてきました。
・ 大変参考になった; 39%
・ 参考になった; 49%
・ どちらともいえない; 6%
・ あまり参考にならなかった; 4%
・ 無回答; 2%
この後に、自由記入されたコメント文が列記されていました。

「参考になった」が一番多く49%で、「大変参考になった」が2番目で39%、「どちらともいえない」「あまり参考にならなかった」が極端に少なく合わせて6%、という数字は、セミナーの内容を反映しているというよりも、記入者の心理を反映していると言ったほうが当たっているのではないでしょうか。

つまり、参加者に参考にならない講演など行うわけがないので、「参考になった」「大変参考になった」にほとんど集中するのは当たり前。
「参考になった」が無難だから、それが一番多くなる。
参加者もやっと終わったセミナーで早く帰りたいし、そんな時、真剣にケチをつける気にはならない。だからまあまあ無難な方に集中する。

自由記入の感想文にしても、よく読んでみると、講演者が語ったことをオウム返しに記入しているだけのものが大半。
つまり、「○○の話は参考になった」「△△について今後我が社にも生かしていきたい」

確かに中には辛辣なことを言う人や具体的な提案、実際に自分の経営にどのように取り入れるのか、などの感想もあるので、全く意味のないアンケートとは言えませんが、それにしても、この手のアンケートって役に立つのかな?、と感じずにはおられません。

マーケティングに活用するアンケート

利用目的をはっきりさせたアンケートは、その目的によって聞き方も変わってきます。

もし、マーケティング、特にセミナー集客のための材料として役立てたいのなら、以下のようなアンケートにしてみたらどうでしょうか。

Q1 このセミナーに参加する前に悩んでいたことは何ですか?

この設問では、このセミナーに参加する人の抱えている問題点が分るので、次回参加者を集める時、このような悩みを持っている人にアプローチすれば集めやすいということになります。

Q2 このセミナーを何で知りましたか?

この設問では、セミナー集客する時の有効な媒体が分ります。
ホームページ、Facebook、メルマガ、チラシ、口コミ、紹介など

Q3 このセミナーを知ってすぐ申し込みましたか?そうでなかったら躊躇した点は何ですか?

この設問では、参加をためらうことは何かが分るので、それを払しょくする対策を添えて集客を図ればいいでしょう。「Q&A」など

Q4 このセミナーに参加するきっかけになったことは何ですか?

この設問では、このセミナーが選ばれる理由が分ります。集客をかける時、参加の決断を促すお勧めの言葉になります。「このセミナーが選ばれる理由」など

Q5 このセミナーに参加してどうでしたか?。御社の経営にどのように役立ちますか?

この設問では、このセミナーの参加者にとってのメリット(ベネフィット)が分るので、セミナー集客チラシなどの、キャッチコピー、「参加者の声」などに使えます。

上記のアンケートはセミナー集客用としてのものですが、もしこれを、商品・サービスのチラシなどに応用する時は、上記の、「このセミナー」を「この商品・サービス」に文言を置き換えればいいことになります。

このようにアンケートは、その後の利用目的によって、聞き方は変わってきますが、聞き方次第でかなり有効な資料となりえると思います。